彼はいつも空を仰いでいました
世界は狭くなりました
蜂蜜の地球儀は崩壊する途中でした
間違いがあったとすれば、
誰も彼の狂気に気付かなかったことでしょうか

世界は悪夢のようだと彼はいいました
少しの被害妄想と薄い嘘があればそれでいいともいいました
宇宙色だけが広がる永遠の中で
僕はただ彼の透き通った青い青い瞳が好きでした

(それは蒼天のもとで最も映える青でした)

ある日彼はいなくなりました
空っぽの首輪だけが残っていました
彼の青い青い悲しい瞳を僕は忘れることができそうにありませんでした

(君の瞳に天国を見たのだ!)